診療室のひとりごと10

こんにちは!院長の倉田です。

先日久しぶりに懐かしい患者様と偶然再会しました。

私は現在、仕事しているのは福岡市内なので、診療室での再会ではなく、偶然にお会いしたのですが。

十年ぶりくらいだったのに、全く変わらない雰囲気で、びっくりしました。

私が長い間定期的に診させて頂いていた方です。むし歯にもなりやすく、削ることも多かったです。

私たち歯科医師は歯科用のチェアに患者様に寝て頂いた時、真後ろもしくは右寄りで治療することが多く、またアシスタントがついてくれる時には左側にいることが多いので、

「痛かったり苦しかったりしたら左手を上げて教えてください。」そう言うのが習慣になってしまっています。

左側のアシスタントが気付いてくれるように、また治療時の自分に当たらないように。

そういう理由からなのです。

ところが、その患者様は左手が義手で動かすことができませんでした。

初めて治療した時は、

「申し訳ありません、右手を小さめに上げて教えてください。」

そう言い直して事なきを得たのです。

私たちは毎日患者様に

左手を上げて教えてください。と言っているので、次に削る時もまたおなじことに(>_<)

「左手は上げられんけん、右手で良かですか?」

優しくそう言って頂くのですが、私は毎回赤面してしまっていたと思います。

長く通院して頂いたので、幾度となく間違えたと思います。

でも、いつも優しい口調で

「よかとですよ。右手ば上げますね。」

随分久しぶりなのに、十数年前と同じ落ち着いた優しい口調が全く変わらず、すぐに〇〇さんじゃないのかな?

そう思って、名前も思い出したのです。

おかしなものでフルネームで(笑)

「〇〇さんですよね?私、歯医者の倉田です。お久しぶりです。」

そうご挨拶をすると、すぐに思い出して頂きました。

私と同じ年代の男性なので、怒られて当然なのですが、いつも優しかったのと、やはり自分も引っかかっていたのかもしれない。

患者さんに向き合える歯科医師になるのが目標だったからです。

お仕事の関係で通院が難しくて歯科を変わった方でした。

「自分で仕事しよるけん余裕できたから、また予約して行きますね」

そう言って下さいました。私は診てあげられないけど、歯科はまだあるので大丈夫。

歯科にも歯だけではなく、いろんな問題がある方が来院されます。

持病がある方はもちろん、骨折しているけど、松葉杖で来院されたり。耳が聞こえなかったり、いろんな外国語を話される方も。

全ての方に患者様に完璧に対応することは難しいですが、それぞれの患者様に対応できるようにしていきたいと思います。

1月8日から11日まで開催されている十日恵比寿神社の正月大祭に行ってきました。

今年の福を呼び込みたくて福引もしました。

皆様のご多幸をお祈り致します。