診療室のひとりごと7(意思の疎通がはかれない場合)

こんにちは!院長の倉田です。

歯科医師はインフォームドコンセントをとても大切にしています。

しかし、認知症や、障がいなどの理由から、意思の疎通が難しいこともたまにあります。

介護者や保護者への説明は当然するのですが、治療時痛いとか、怖い思いをするのはご本人なのです。

私は抑制して治療することをなるべく避けてきました。

抑制して治療されて育った結果、歯科恐怖症になり、大人になって歯科に行けなくなった方の治療をたくさんしてきたからです。

痛みがあるとか、咬めないとか、様々な理由から覚悟を決めて受診されるのです。

私は歯科恐怖症の方の担当みたいになっていました。

男女関係なく、また理解ある大人であっても、手は震え、汗びっしょりになりながら

「先生、ちょっと待ってね頑張るけん、ちょっと待って」

私が無理やり治療しいないで待つ。そういう信頼関係が構築されているのです。

それは意思の疎通をはかれない方にも繋がることだと思っています。

この人は敵じゃない。この先生は痛いことしない。そう信頼してもらえばなんとか治療できるものです。

そこまでいくのは大変ですけど(>_<)

知的障害があり、また持病もたくさんある子を10代から20年ほど診てきました。

C5デンタルクリニックを開設したため診れなくなりましたが。

その子も他の歯科では全くだめで、障害者歯科に通院していましたが、お母様の仕事の都合で通院が難しいため、放置されていたのです。

私のことはなぜか気に入ってくれて、慣れてきたら自分でバスに乗って来てくれていました。

元気でいるだろうか?

女性の歯科医師を紹介したけど通えているかな?

なんとなく気になり書いてみました。

今、芍薬の花がすごく綺麗に咲いています。

硬い蕾から大輪の花を咲かせてくれる芍薬元気をもらっています。